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うつ病 薬に頼らない治療

抗うつ薬はうつ病治療の主役です。

他方で、副作用や、中断時の離脱症状(中断症候群)などの短所もあります。また、効果がない方もいらっしゃいます。実際に、抗うつ薬が十分に効かず、治療が長期化・難航している方や、強い副作用に悩まされ、あるいは耐え切れず治療を中断してしまう方も少なくありません。

抗うつ薬が効かなかったり、薬の副作用に苦しんでいたりする方に向けて、その治療の選択肢ついて解説します。

  • 十分な休養と休息

“十分な休養と休息”というのは、身体面および心理面といった体調回復を促すためには最も欠かせない存在となります。うつ病の方は休むことに罪悪感を感じてしまい、休息をとらない方が多いのですが、まずはしっかりと心と身体を休めることが治療においても重要です。ある程度症状が重ければ、会社や学校を休業・休職することも必要となる場合もあります。

  • 心理療法

心理療法には精神療法、認知行動療法、対人関係療法などさまざまな種類がありますが、共通しているのは、他者と「話すことによる治療」ということです。「ストレスの背景」「情緒的な問題」「人間関係の問題」「問題になっている習慣」「幻聴などの問題」といった内容を解決していく手助けを行っていきます。

  • 反復経頭蓋磁気刺激療法:rTMS療法

rTMS療法とは、磁場によって引き起こされた電流で脳神経の一部を繰り返し刺激することで、うつ病による抑うつ症状を改善させる治療法です。2019年に保険適応に承認された、中等症以上のうつ病に対して行われる安全な有効な治療の一つです。海外では2000年代後半より頻用されていますが、国内では比較的新しい治療法です。

  • 電気けいれん療法:ECT

この治療方法は、「薬に頼らない治療」ではなく症状が長期化している、または重度うつ病に対する治療法です。自殺の可能性が高い、焦燥感が強いといった症状に対して有効性の高い治療法です。麻酔薬と筋弛緩剤を投与した後、全身麻酔下で呼吸管理をしながら、頭部に電気刺激を与えます。通常は、麻酔科医などが常駐する大規模な病院で行われることが多い治療法です。

当院は2024年4月からrTMS療法の治療法を導入しました。この治療法は、中等症以上のうつ病や再発を防ぐための新たな治療法です。従来の治療法である抗うつ薬によるやく薬物療法や心理療法に加えて、rTMS療法が患者様にとって治療の選択肢の一つになればと思います。そして、うつ病は日々の生活上のストレスや問題が背景にあり、患者様の取り巻くいろいろな環境や問題解決のサポートを行いながら治療を行い、地域に貢献できる精神科病院として適切な医療とこころの健康増進に寄与できるよう取り組んでいきたいと思います。